胡蝶の記憶 ~刺青除去手術
2012年9月7日コメント (4)1年ほど前からの懸案事項を、ようやくこなしてきた次第である。
なぜ1年も掛かったのか。答えは簡単。担当してくれる医者が見つからなかったからだ。むろん、いかがわしい医者ならいくらでもいた(あちこちの雑誌・サイトに広告だしてる○○クリニックなどなど)。しかしちょちょいとググれば山と見つかる術後トラブルの嵐、嵐…。さらにどう計算してみてもボッタクリの料金設定。とてもこの身を任せる気にはなれない。さりとて、刺青除去を快く引き受けてくれるマトモな医者は多くない。大学病院は論外。そりゃそうだ。好き好んでチンピラの相手をしたがる酔狂な医者など多かろうはずもなく、大学病院のベッドには馬鹿者に割いてやるほどの余剰がない。そんなわけで、大学・学会・昔の勤務先の先輩友人知人などのツテを頼りに病院を探していたのだ。そしてようやく見つけた、此度お世話になった医院。最初は先生も警戒心顕わだったが、直接顔を合わせて事情をお伝えした結果、引き受けていただけることになった。ちなみに料金は某有名クリニックの約半額強。むろん全額自費だが、十二分に良心的な料金設定に思えた。
…手術当日。実のところ、私は痛みには強い方だが物凄く臆病だ。端的に言って、手術が怖いのだ。以前鼻骨の手術をした際、手術中に局所麻酔が切れたことがある。さりとて全身麻酔の効果は残っており、痛みを訴えることは叶わない。結局、その後数十分にわたって激痛に耐え続けた。月並みな表現で恐縮ながら、まさしく阿鼻叫喚の地獄であった。そんなわけで、体にメスを入れるのはひどく怖いのだが…いつかはやらねばならぬこと。覚悟を決めよう。
さて、いよいよ手術台に。抗生剤の点滴静注からスタート。…やべぇ。この時点で怖え。手術室にはヒーリングミュージックが流れているが、これからこの身に起こるであろうこととのコントラストが却って不気味である。
次。麻酔注射。心なしか普通の注射針より太いような。らめぇぇ!…入ってるっ!太くて長いモノがボクの体に入ってるよぉ!
本気で逃げ出したかったが、もはやまな板の鯉。覚悟を決める。ちなみに今回は局所麻酔のみ。全身麻酔はなし。意識は至って清明。希望すれば施術過程を鏡で確認出来る旨伝えられたが、ノータイムで遠慮させていただいた。今後肉を食えなくなっても困る。
手術中。痛みはない。伝わるのは震動だけだ。それゆえ皮膚を「ちょん切って」いるのか、「削って」いるのか、イマイチはっきりしない。しかし私の背中で、さぞグロテスクな光景が繰り広げられているであろうことは想像に難くない。
それにしても助手の看護婦さん(俺と同年代もしくは俺よりやや若いくらいか)、至って冷静に手術の経過を見つめている。先生からの指示もソツなくこなしつつ。…気分悪くならないのだろうか?この後の昼食では、何食わぬ顔で刺身定食を頼んだりするのだろうか?慣れって怖いねぇー。
身体を強ばらせること1時間弱、術式終了。今後の説明を受け、左肩近辺を厳重にラミネートしてもらって家路につく。私にとっては一大事でも先生方には日常茶飯の事、ごく軽い部類の術式だったようだ。即帰宅可能、明日からの仕事も問題ないとのこと。
かくして、10年の長きに渡り私の左肩を飾り続けたアゲハ蝶は、その役目を終え何処かに飛び立っていった。
で、現在。かなり痛いんですけど(泣)。さもありなん。刺青除去なら真皮まで削ったはずで、その上針で縫合してるわけなのだから。
仕方ない。これも若気の至りのツケってやつだ…。
なぜ1年も掛かったのか。答えは簡単。担当してくれる医者が見つからなかったからだ。むろん、いかがわしい医者ならいくらでもいた(あちこちの雑誌・サイトに広告だしてる○○クリニックなどなど)。しかしちょちょいとググれば山と見つかる術後トラブルの嵐、嵐…。さらにどう計算してみてもボッタクリの料金設定。とてもこの身を任せる気にはなれない。さりとて、刺青除去を快く引き受けてくれるマトモな医者は多くない。大学病院は論外。そりゃそうだ。好き好んでチンピラの相手をしたがる酔狂な医者など多かろうはずもなく、大学病院のベッドには馬鹿者に割いてやるほどの余剰がない。そんなわけで、大学・学会・昔の勤務先の先輩友人知人などのツテを頼りに病院を探していたのだ。そしてようやく見つけた、此度お世話になった医院。最初は先生も警戒心顕わだったが、直接顔を合わせて事情をお伝えした結果、引き受けていただけることになった。ちなみに料金は某有名クリニックの約半額強。むろん全額自費だが、十二分に良心的な料金設定に思えた。
…手術当日。実のところ、私は痛みには強い方だが物凄く臆病だ。端的に言って、手術が怖いのだ。以前鼻骨の手術をした際、手術中に局所麻酔が切れたことがある。さりとて全身麻酔の効果は残っており、痛みを訴えることは叶わない。結局、その後数十分にわたって激痛に耐え続けた。月並みな表現で恐縮ながら、まさしく阿鼻叫喚の地獄であった。そんなわけで、体にメスを入れるのはひどく怖いのだが…いつかはやらねばならぬこと。覚悟を決めよう。
さて、いよいよ手術台に。抗生剤の点滴静注からスタート。…やべぇ。この時点で怖え。手術室にはヒーリングミュージックが流れているが、これからこの身に起こるであろうこととのコントラストが却って不気味である。
次。麻酔注射。心なしか普通の注射針より太いような。らめぇぇ!…入ってるっ!太くて長いモノがボクの体に入ってるよぉ!
本気で逃げ出したかったが、もはやまな板の鯉。覚悟を決める。ちなみに今回は局所麻酔のみ。全身麻酔はなし。意識は至って清明。希望すれば施術過程を鏡で確認出来る旨伝えられたが、ノータイムで遠慮させていただいた。今後肉を食えなくなっても困る。
手術中。痛みはない。伝わるのは震動だけだ。それゆえ皮膚を「ちょん切って」いるのか、「削って」いるのか、イマイチはっきりしない。しかし私の背中で、さぞグロテスクな光景が繰り広げられているであろうことは想像に難くない。
それにしても助手の看護婦さん(俺と同年代もしくは俺よりやや若いくらいか)、至って冷静に手術の経過を見つめている。先生からの指示もソツなくこなしつつ。…気分悪くならないのだろうか?この後の昼食では、何食わぬ顔で刺身定食を頼んだりするのだろうか?慣れって怖いねぇー。
身体を強ばらせること1時間弱、術式終了。今後の説明を受け、左肩近辺を厳重にラミネートしてもらって家路につく。私にとっては一大事でも先生方には日常茶飯の事、ごく軽い部類の術式だったようだ。即帰宅可能、明日からの仕事も問題ないとのこと。
かくして、10年の長きに渡り私の左肩を飾り続けたアゲハ蝶は、その役目を終え何処かに飛び立っていった。
で、現在。かなり痛いんですけど(泣)。さもありなん。刺青除去なら真皮まで削ったはずで、その上針で縫合してるわけなのだから。
仕方ない。これも若気の至りのツケってやつだ…。
コメント
貴方様の治療された病院をお教え願えませんか?
宜しくお願い致します
ここに個人病院名を書くことは流石に躊躇われますゆえ、捨てアドを晒していただけますか。そこに送信致します。